【本の要約】痩せている人は知っている脂質の秘密のとり方『ダイエット』

脂質は敵なのか?取るべき脂質とは?

最近ダイエットを始めたという方は多くの場合カロリー制限のため脂質の少ない食事を心がけている方も多いと思います。

中には極端に脂質が入っている食材を避けている人もいるのではないでしょうか?

しかし、脂質には肌の質や代謝などに大きな影響を与えているのです。つまり脂質を取らないと美容面やダイエットで思ったような効果が得られないということになるのです。

三大栄養素である『タンパク質』『炭水化物』『脂質』の中でダイエットとなったら一般的にまっさきに除外されるのが脂質でしょう。

ただ、海外のセレブがこのオイルをドレッシングとしてにかけてますとか聞いたことありませんか?

油をかけるってwwと思って敬遠している人も多いと思いますがこの違いは何なのでしょうか?

実は痩せるためや健康、美容の秘訣には『脂質』はかなり大切な働きをしてくれるのです。

今回は敵視されがちな脂質の中にも本当は取るべき脂質があるということをお話していきます。

多く含まれる

まず最初に一言に脂質といっても含まれているこの成分が多く含まれているというだけで全成分が特定の成分だけというわけではありません。

例えば体にいいとされるオリーブオイルもオメガ9という成分が多く含まれるためそのように言われます。もちろんオメガ9が多く含まれていますがそれは全体の7割でそれ以外の別の脂肪酸も含まれます。

なので、今回お話する脂質の話も『多く含まれる』という表現をしていきます。

デメリット

では早速脂質を取らないデメリットからお話していきます。

まず脂質を摂取しないという心理に行き着く過程からになりますが一般的に言われている通り脂質は1gあたり9kcalあります。

これはその他のタンパク質、炭水化物が1gあたり4kcalに対して2倍以上のカロリーを摂取してしまうということになります。

つまりそれだけ食べる量が減ってしまうという懸念から脂質というのがダイエットをしている方から敵視されている原因になります。

簡単に言うともっと多く食べたいから脂質でカロリーを取ってしまうともったいないという精神から脂質を避けるという選択肢をとっているということになります。

これはとても危険なことで栄養素というのは必要であるから欲しますしこれを過度に制限してしまうとダイエットも続かないですし何より三大栄養素である脂質を取らないのですから健康被害がとても大きいのです。

冒頭でもお話したとおり脂質というのは美容面や代謝をするのに体が使う栄養素ですのでこれを取らないと肌荒れやアトピー、疲れやすくなったりビタミンが吸収されず各種ビタミンの欠乏症などの症状が現れます。

健康的に痩せて、更にリバウンドもしなくてすむようにするためには脂質も適度に取らなくてはいけません。つまりバランスが何よりも大切であるということなのです。

脂質のとり方

一般的に一日に取るべき脂質の量は成人男性で53g〜93g、成人女性で44g〜80gと言われています。

食品には成分表が書いてあるので一日の食事量をざっくり脂質の量だけ足してどれくらい摂取しているか確認してみるといいです。

感覚として多いか少ないかを確認するだけでいいので数回計算するだけで普段から多くとっているのか少なく取っているのかがわかると思います。

脂質は一見してわからないところにも入っているのでこの感覚を掴んでおくと太る太らないの目安にはなると思います。

詳しい割合については農林水産省の『脂質による健康影響』の記事を読んでみてください。

取るべき脂質

さて、では具体的にはどういった脂質を取るべきなのかという話をしていきます。

結論から言うとオメガ3脂肪酸である魚油や亜麻仁オイル、エゴマ油などを積極的に摂取してお肉やカップ麺、サラダ油、スーパーのお惣菜などを極力取らないようにしましょうということです。

では脂質を構成する脂肪酸の種類を説明していきます。このへんは専門的になりますのでざっとどういう食材にどの脂肪酸が多く含まれているか理解できればいいです。

『脂』と『油』

まず大きな括りから飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。『アブラ』という字には『脂』と『油』という字がありますがこれは常温で固形か液体かを示したもので『脂』の方が固体で『油』が液体になります。

そして、飽和脂肪酸が『脂』の方で不飽和脂肪酸が『油』になります。

つまり常温で固体のものを一般的に飽和脂肪酸となり、液体のものが不飽和脂肪酸です。

飽和脂肪酸には肉の脂身やラードなどに多く含まれ、不飽和脂肪酸にはサラダ油やオリーブオイルなどに多く含まれます。

飽和脂肪酸

更にこの飽和脂肪酸は長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸に分かれ代表的な食材としては長鎖脂肪酸は肉、ラード、カップ麺などに多く含まれ、中鎖脂肪酸はココナッツオイルに多く含まれ、短鎖脂肪酸はバターなどの乳製品に多く含まれます。

長鎖脂肪酸のほうが体に残りやすく短鎖脂肪酸の方が先にエネルギーとして使われやすいという特徴があります。

ただ勿論なのですがとりすぎは良くないですしこちらの飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸のほうがエネルギーとして使われやすいのでダイエットをしたい場合は不飽和脂肪酸を比較的積極的に摂取して行くほうがいいでしょう。

不飽和脂肪酸

次に不飽和脂肪酸についてです。液体の油の方ですね。

不飽和脂肪酸も三種類に分けることがで多価脂肪酸と一価脂肪酸とトランス脂肪酸です。

また細かく言うと特徴で更に分類することができ、多価脂肪酸はオメガ9系とオメガ6系があり一価脂肪酸はオメガ3系脂肪酸があります。

多く含まれる食材としては最初に出たようにオメガ9系にはオリーブオイルなどオメガ6系にはサラダ油などオメガ3系には亜麻仁オイルなどに多く含まれています。

一般的にオメガ6系は様々な食材に入っており不足することは早々ありません。またオメガ9系脂肪酸は体内で作ることができる脂肪酸なのです。

つまり現在の日本人に必要なのはオメガ3系の脂肪酸なのです。これが結論なのですがもう少しデータなどをもとに見ていくことが大切です。

オメガ3系とオメガ6系

ではこれらの一価脂肪酸であるオメガ6系とオメガ3系の脂肪酸についてもっと深く見ていきましょう

まずオメガ6系とオメガ3系の脂肪酸ですがどのような効果があるかというとオメガ6系は細胞膜を固くしオメガ3系は細胞膜を柔らかくします。

これはどちらがいいかという100or0の問題ではなくバランスよく摂取することにより丁度いい細胞膜の硬さをキープすることが大切なのです。

つまりオメガ3系だけを取っていればいいというわけではなくオメガ6系も適切に取りましょうということです。

逆にオメガ6系の脂肪酸を避過ぎて、ビーガンで体にいいとされるオメガ3脂肪酸を多く取りすぎるとそれはそれで健康を害していることもあります。

とはいえこの現代社会ではオメガ3系に比べてオメガ6系を含む食材が圧倒的に多く我々は極端にオメガ6系に偏った食生活になっています。オメガ3系の脂肪酸が健康に良いと言われている理由はここにあります。

摂取するべき量

では一般的な現代人はどれくらいの割合のオメガ3系を取ればいいのかという話をしていきます。

まず理想の量としてはオメガ3系:オメガ6系では1:2〜4くらいがいいとされています。ただ現代人はオメガ6系ばかりを撮っているので1:20になっているのです。

圧倒的にオメガ6系が多く逆にオメガ3系は少なすぎるのです。まず大切なことはオメガ6系をあまり取らないようにすることが大切です。

実はオメガ6系は大豆、小麦、米、スーパーのお惣菜などにも入っています。また先程、牛脂は飽和脂肪酸を多く含むと言いましたがその割合は50%飽和脂肪酸で残りはオメガ6系とオメガ9系を含みます。先程も言いましたがオメガ6系は現代社会で不足することはないでしょう。

そしてスーパーのお惣菜やコンビニの弁当などはオメガ6系の脂肪酸を多く含むので避けるということをおすすめします。特にコンビニの弁当には添加物等も多く入っているのでいいことはないでしょう。

オメガ3系を多く含む食材

そして積極的に取るべき食材としてオメガ3系を多く含む魚油、えごま油、亜麻仁油があります。

よく一般に市販されているエゴマ油や亜麻仁油などがあります。エゴマ油は炒め物の最後に香り付けでかけたり、亜麻仁オイルはサラダなどにかけて使うと必要量を取ることができますし魚油は魚から取るのがいいので週に3日ぐらい魚料理をすると健康的で美容にもダイエットにも最適です。

弱点

ここまで紹介してオメガ3系のエゴマ油や亜麻仁油最強だと思った方も多いと思いますがちゃんと弱点もあります。それは熱に弱いということです。

炒めものをするとき最初に油を敷くときに使ってしまうと熱で酸化してだめになってしまいます。

だからといってサラダ油を使ってしまうとオメガ6系を多く使ってしまうのでできれば避けたいですね。

対処法

そんなときはオリーブオイルを使うといいでしょう。オメガ9系の脂肪酸を多く含むオリーバオイルは熱に比較的強いのでサラダ油を使うよりもまだ健康的です。

ただ、オリーブオイルの香りが苦手という方もいますのでその場合は飽和脂肪酸であるバターやラードなどを使うのもありでしょう。

ただしラードは特に脂肪として蓄積されやすいので注意しましょう。

簡単にまとめると加熱調理用にオリーブオイルを使い、サラダにはアマニ油、炒め物の風味付けにエゴマ油そして定期的に魚を食べることでバランスよく油を摂取できます。そして加工した食材はできるだけ避けることも大切です。

こういったことを意識して生活に取り入れるだけで健康的で美容面でもダイエットにも効果的な生活を送ることができるのです。

その他の注意点

これは油全般に言えることなのですが特にオメガ3系の食品は非常に酸化しやすく野ざらしや日光の当たる場所で保管するのは避けるようにしましょう。

光や空気に長時間触れたり高温で加熱された油は細胞を傷つけるので老化を促進させてしまうので注意が必要です。そうなってしまうと摂取するメリットをデメリットが上回りますので気をつけましょう。

オメガ3系は特に顕著なので開封後は冷蔵庫で保存することと1ヶ月程度で使い切ることが何よりも大切なのです。

また食事だけでなく運動も大切です。

筋トレを始めたいという方は『【ダイエット】ボディビルダーの減量メソッド!どうやったら痩せられる??』をまとめているのでこちらも読んでみてください。

まとめ

脂質はダイエットのためと避けられがちですが取らないと代謝や美容の面でむしろ逆効果になることが多く長期間摂取しないと健康面にもよくありません。バランス良く取るようにしましょう。

脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられダイエットのためには常温で液体の不飽和脂肪酸を適切に摂取しましょう。

特にオメガ3系の脂肪酸は現代社会で不足しがちなので積極的にとり、その分オメガ6系の脂肪酸を減らしましょう。

オメガ3系の脂肪酸には魚油、亜麻仁油、エゴマ油があります。自身の好みや食事のパターンによって使い分けましょう。

油は酸化しやすいので開封後は冷暗所で保存するのとオメガ3系を多く含む油は冷蔵庫で保存するようにしましょう。

またどの油も1か月程度で使い切るようにします。

ダイエットには油を取らないようにすることが常識だと思っている人は多いかも知らません。しかし油は必要なのです。

常識とは18歳までに身に着けた偏見のコレクションのことを言うのです。

-参考図書-