【本の要約】『エッセンシャル思考』優秀な人が仕事中に考えていること

エッセンシャル思考とは?

忙しくて仕事もプライベートも時間に追われる毎日を送っていませんか?

仕事であれもしなきゃこれもしなきゃと時間に追われて結局1日何をしていたのかと聞かれるとそこまでの成果が得られていない日もあるでしょう。

そんな忙しい皆さんに読んでいただきたい本が『エッセンシャル思考』です。

本書は重要なことに集中するための仕事術やプライベートが充実する人生論などが書かれたビジネス本です。

本書を読むことで上手に仕事を回したり人生を消費せず有意義に生きてみませんか?

必要なことに注力

まずエッセンシャルとは英語で『必要、必須』などの意味があります。

つまり、エッセンシャル思考とは必要なことに集中するための思考法であり、自分の人生で必須の事柄を優先して処理していく思考方法です。

多くの人はやらなければいけないことをタスク化して上から順にやっていき、その結果すべての仕事を中途半端に手を付け、忙しいと言って途中で投げ出してしまいます。

そして結局、成果が出ずに消耗して年をとってしまうのです。

特になんでも屋さんになってしまって面倒なことや雑務が回って来てしまう役回りの人が職場に一人はいるのではないでしょうか?

本書ではそんななんでも屋さんにならずに重要度順にタスクを整理し一つ一つの仕事や人生の重要な選択を間違えないためのノウハウを学ぶことができるのです。

『7つの習慣』という本の中でも最優先事項を優先するという事項があるように人生のうちで大切なことの一つに同じようなことが言われています。

詳しくは『【本の要約】『7つの習慣〜人格主義の回復/スティーブン・R・コヴィー』人生を成功に導く』を御覧ください

エフォートレス思考 図解

見極める技術

では本書の内容に入っていきたいと思います。

本書はなんでも上手にこなしましょうという内容ではなくエネルギーを分散させず本質的な物に集中をする思考方法です。

つまり本質的に必要な物を見極めてそれ以外のものは捨てる、これを習慣的に行えるような思考方法を学びましょうというような内容になります。

つまり見極める→捨てる→仕組み化という流れで判断や行動をしていくことになります。

しかし、サラリーマンをしているとどうしても断れないような上司からの頼まれごとが多くなり、今回のようなエッセンシャル思考というものと真逆の思考方法が定着しているためなかなか行動に移すことが難しいかもしれません。

しかし、反射的にやるのではなく一度自分の頭を通して判断をすることができれば人生が大きく好転すると思いますので何度も読んで身についてしまった非エッセンシャル思考という洗脳を解除していきましょう。

時間

まず判断をするに当たってとても大切なことが時間を確保することです。

これは24時間という1日の中で自分自身と向き合ったり、判断をする時間をしっかりと確保することが大切であるということを言っています。

今はITの発達で24時間365日いつでもどこでも仕事ができる時代です。

そしてそれに伴って判断回数も多くなっています。

更に成功している人が優秀に見えてどんどん頼まれごとをされてしまうという人間の社会心理である成功のパラドックスという悪循環も重なりどんどん忙しくなってしまいます。

つまり時代や社会心理等によって忙しい人はどんどん忙しくなってしまいます。

そんな時間がない人に時間を作ると言うのは不可能なのではないのかと考える人も多いかもしれませんがどこかで断ち切らないと負のループは終わりません。

本書ではペンと紙で書き出して整理をすることをおすすめしています。

個人的にはモーニングノートを書くことをおすすめします。

モーニングノートは朝おきたら感情を吐き出す思考整理術で『いくつになっても「ずっとやりたかったこと」をやりなさい』という本に書いてある方法です。

要約しているのでこちらも読んでみてください。

万有引力を発見したアイザック・ニュートンも万有引力を発見する前の2年間は引きこもっていました。

人生を効率的に過ごすためにはタスクを詰め込むのではなく遊びが必ず必要になります。

前を見ずに全力疾走してゴールとは反対方向に行くよりゴールを見ながら着実に進んだほうが物事は早く終わるでしょう。

情報

次に情報の取捨選択方法ですが結論から言うと具体的で魅力的なことを軸に見極めましょう。

多くの人は声の大きい人の意見を聞きがちになってしますます。

例えば上司やインフルエンサーなどの発言力があったり正しそうなことを言っている人のことの言うことを聞いたり盲信したりしがちなのです。

本書で言っていることは一度自分の頭を通してその結果で判断をしましょうということです。

そのときに大切な判断基準というのが具体的と魅力的という基準です。

具体的かという基準というのが現実味があるかどうかという基準であり、魅力的かと言うのは誰もやってないようなことかという基準です。

つまり実現可能でなおかつ需要があるかどうかという基準を持ちましょうということです。

これらのレベルが高いほど本質的な情報になりエッセンシャル思考の目的というのはこの本質的なことをできるかどうかということになります。

例えば上司からの頼まれごとでパソコンに文字入力を頼まれた時にこの判断基準を当てはめると具体的ではあるが魅力的ではないため断るという判断ができるし、新しいプロジェクトで売るものも決まっていて自分の成長にも繋がりそうなマーケティングの仕事が来た時はやるという判断ができるということです。

ここで大切なことは自分なりの評価基準を持つことです。

人によって魅力的に感じる仕事は違いますし、実現可能かどうかも能力によって変わります。

一番いけないのは評価基準なく安請け合いすることで最初に言ったなんでも屋さんにならないことがここで言われていることであると思います。

90点ルール

次が見極めるためのポイントとしては90点ルールです。

これは仕事を頼まれたときにその仕事が自分の中で何点あるかを考えて90点以下の物は断るという判断基準です。

つまり重要なことしかやらないという意識を持ちましょうということです。

最初に言ったとおり、サラリーマンとはエッセンシャル思考とは反対の行動をしがちです。

上司から言われてたことを反射的にOKと答えてしがちでそれが原因でどんどん疲弊し成果も上げることができなくなってしまいます。

そこで強制的に自分の重要度の低い仕事や頼まれごとを断ることで時間のゆとりと情報の選択がうまくできるようになります。

自分の中で90点くらいの重要度がないものは断ることで人生は劇的に良くなるでしょう。

ただ注意点としては後で述べるのですが断り方はしっかりと頭に入れておきましょう。

そして先程もいいましたがこれはあくまでも自分の評価基準を磨くためのやり方です。

断って空いたスペースで何もしないのは本末転倒です。

自分にとって現実的で魅力的な物に対しての評価というのは忘れては行けないと思います。

捨てる技術

では判断基準はわかったけど具体的に何をすればいいのかについて学んで行きましょう。

目的を把握

まずは目的を明確にしていくことが大切です。

自分がいる部署や会社などの大きなグループの中で自分という個人はどんな役回りをすればいいのかを考えて行きます。

例えば会社としては品質を重視するという目標があるにも関わらず自身は品質は顧みずたくさん売りたいという目標は場違いになってしまいます。

このようにチームで目標の共有や数値化して具体的な評価基準を作ることが大切です。

この目標が共有されていないとチームや会社にとっての判断基準がないため必要があるのかないのかの判断がそもそもできません。

捨てる技術で必要なことはまず現状を把握することが大切なのです。

重要性の説明

次に目標が明確になったらその目標に必要なことを優先順位や自分の判断基準に合わせてしっかりと組み立てましょう。

これは言語化して人に説明できるくらいしっかりと明確にしておくことが大切です。

ここをしっかりと説明ができないと自分が何をしているのかがわからなくなってしまいます。

上司に選択してもらう

最後にもし上司がそこまで重要でもない仕事を頼んで来た場合についてです。

これまでで目的の把握と優先順位を決めてきたと思います。

ここまでなぜこんなに面倒なことをしてきたのかというと半分は自分で成果をしっかりと出すためですがもう一つは上司に重要でもない仕事を振られて時に断るためでもあります。

自分の仕事を優先順位を決めて、会社の意向に沿いながら決めて行くことで上司から仕事を頼まれたとしても自分の仕事を優先したいと言うことができますし、その説明も言語化できるくらいになっているのでできると思います。

ただ、どうしてもこの仕事をしてほしいと言われた場合に有効なのが今している仕事と上司が持ってきた仕事のどちらが重要なのかをやんわりと上司に選択してもらう方法です。

例えば今から商談があるのにコピーを頼まれた場合、上司に商談とコピーのどちらをすればいいかの判断を仰いでおくと良いかもしれませんね。

ここで大切なことというのはやることが曖昧であるから断ることができないことが多いのです。

やるべきことがあることを伝えることがとても大切で上司に重要度を比較してもらえばいいということです。

また、上司だから断れないというマインドもよくありません。

断るか断らないかは相手との関係性で決めるのではなく内容で決めるようにする意識が大切なのです。

そして断ったら関係が壊れてしまうかもしれないと考える人もいるかも知れませんがその関係がもうすでに壊れています。

何よりも自分の判断基準で人生や仕事を決めていくことが大切なのです。

仕組み化の技術

最後にエッセンシャル思考の仕組み化するための技術についてのです。

一回だけ断ることができても意味がありません。

特にサラリーマンという上下関係がある社会に長く身を置いてしまうと非エッセンシャル思考が染み付いてしまってなかなかエッセンシャル思考を身につけることはできません。

確かに断るという行動は勇気の必要なことで流されてしまうとすぐに元の生活に戻ってしまいます。

本書を読んだとしても実践しそれを日々の生活の中で落とし込まなければ意味がないでしょう。

この章はそういった仕組み化しにくいマインドの部分を仕組み化する方法について学ぶことができます。

余裕を持とう

まずは仕事やプライベートでも余裕を持つことが大切です。

本書ではバッファーを設けると表現されていてバッファーとは2つのものの間で衝撃や衝突などを和らげるということです。

つまり一つ一つのタスクに時間をしっかりと取るということです。

仕組み化のポイントというのが成功体験を積み重ねることで何事も最後までやり遂げなければ成功体験には繋がりません。

そのために原因となる不安要素は排除しておかなくてはいけません。

余裕があることで途中で目標の確認ができたり、チームでやっている場合は意思疎通がしっかり取れるようになります。

この意思疎通が進捗の確認となり一つ一つが小さな成功体験となるのです。

人間は楽しいことはしたくなる生き物なので余裕を持つことでこういった楽しい体験を共有することができるのです。

習慣化

次に習慣化です。

習慣が人生を作るというほど習慣というものは人生を豊かにする上で欠かせない物になります。

今までの習慣が今の自分をつくているし、これからの習慣が未来を作るのです。

ではどのように習慣は作られるのかと言うとトリガーがあり、行動があり、報酬があることでそれが習慣になるのです。

これは良い習慣も悪い習慣も同じようにできています。

例えばコンビニに寄ってしまうという人はコンビニの前を通ることで美味しいお菓子やスイーツが浮かんできてついついよってしまいます。

逆に毎日筋トレを習慣にしている人はそれが苦しかったとしても体の変化が嬉しかったり周りからの称賛が得られるなどの報酬があるから続くのです。

このように習慣化のメカニズムがわかれば簡単に習慣化をすることはできるのです。

習慣化については『習慣が10割』という本がおすすめです。

詳しくは『【本の要約】習慣が10割。三日坊主を無くす方法とは!?』を御覧ください。

エッセンシャル思考を習慣にしたい場合は、朝にモーニングノートをして見たり、考える癖をつけるために提案は一度持ち帰るようにしたりすることで反射的にOKと言わずに頭で考えて返答をすることができます。

僕の場合は朝食の前にモーニングノートを取り入れることで朝食を報酬にしたりして習慣に取り入れています。

まとめ

エッセンシャル思考という本を紹介しました。

エッセンシャルとは『必要、必須』という意味でエッセンシャル思考とは必要なことに注力する思考方法です。

エネルギーを集中させることによって大きな成果を得ることができます。

エッセンシャル思考を手に入れるためには見極める、捨てる、仕組み化するという技術が必要になります。

これは具体的で魅力的という判断基準を自分の中に持って、それ以外のものはうまく断るようにする。

そしてこれが習慣化できれば仕事もプライベートも有意義になるでしょう。

なんでも屋さんなって頑張っても成果がでない人生とはおさらばしましょう。

-参考図書-

以上