アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書
社会人経験がなかったりまだ浅いという方やお金の勉強を今までしてきたことがなかったという方には今日紹介する『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』という本がおすすめです。
本書を読むことで金融の基本がわかり、お得な生活が送れたり逆に詐欺などに騙されないような知識や技術が身につきます。
本書は高校生でもわかるように基本的な内容が幅広く書かれた金融本でアメリカでどんな金融教育が行われているのかがわかる本です。
目次がこのようになっています。
- お金の計画の基本
- お金とキャリア設計の基本
- 就職、転職、起業の基本
- 貯金と銀行の基本
- 予算と支出の基本
- 信用と借金の基本
- 破産の基本
- 投資の基本
- 金融詐欺の基本
- 保険の基本
- 税金の基本
- 社会福祉の基本
- 法律と契約の基本
- 老後資産の基本
という構成になっています。
目次を見るとわかると思いますが広く浅く基本的なことが書かれた本になりますので本書を買っておいて困ったときに読むこともできるような内容となっています。
今回はこの中からお金とキャリア設計、予算と支出の基本、投資の基本という項目をにフォーカスを当ててまとめていきたいと思います。
お金とキャリア設計
まず本書ではお金とそれに伴う人生設計についてのお話から始まります。
具体的には結婚がしたいのかどうかや持ち家がほしいのかなど人生で発生するイベントを乗り越えることができるかを考えておく必要があります。
例えば子供を育てるのに必要なお金をためる必要がありますよね。
高校や大学に行かせたいのであればその費用を収入から分けて置いて余った中で支出をする必要があります。
人生に置いてイベントを沢山想定すればそれだけ多くのお金を準備する必要があります。
逆にマイホームや車はいらないということであればその費用を切り捨てることができます。
つまりお金は欲しいものや必要なものを手に入れる手段であるという考え方が大切なのです。
家族、恋愛、物質的な豊かさ、老後などについてはしっかり価値観を持って考えておくことで人生で使えるお金をある程度計算しておくことで豊かにお金を使うことができます。
お金の管理については予算と支出の基本で詳しく学んで行きます。
転職
本書ではキャリア設計の中で大切なものの一つとして人的資本を高めることが大切と考えています。
人的資本とは知識、経験、人脈、スキルがどれだけ高いかということです。
つまり自分がどれだけ貴重で優秀な人材かという指標のようなものです。
知識、経験、人脈、スキルが高いと給料が上がり社会的にも認められるような人的資本が高い人になることができます。
本書でおすすめされている人的資本を高める方法は転職です。
しかし、日本で転職を繰り返すと信頼できない人に感じる方も多いと思います。
本書ではそういったすべき転職とするべきではない転職が書かれています。
それが『職業』と『業界』のどちらかを残して転職をすることです。
例えばパソコン業界で営業の仕事をしていたとします。
するべきではない転職というのは営業もパソコンも全く関係のない車の工場ラインやパン屋の職人になるなど前職を全く活かせない転職です。
逆に営業という職業を固定して車のディーラーだったり、パン屋の販売などはスキルや経験を活かすことができます。
またはパソコンに詳しいのでプログラミングをしてみたりパソコンの組み立てなどは知識や人脈を活かすことができる転職になります。
つまり職業や業界を片足だけ残して転職をすることで今までのスキルを残しつつ新しいキャリアを構築することができる良い転職になるのです。
そして職業と業界を変える転職はキャリア形成をリセットする転職なのです。
また転職をする上で終わりを決めておくことも大切です。
何箇所か転職したらある程度のところで生涯務める場所を決めることで人生設計は安定します。
本書で紹介されている方法として最適停止理論というものがあります。
やり方は人生で転職する回数をある程度決めておきます。例として9回転職しようと決めます。
次にその平方根を求めます。9の平方根は3ですね。
そのでた回数は必ず転職します。このとき3つの職場の中で一番良かったところを覚えておきます。
最後に上記の職業と業界のどちらかを残す転職を繰り返し先程の一番良かったところよりも良かったところがあったらそこにがあなたの生涯務めるべき職場です。
これはエドワード・ラジアーと言う方が提唱した数学的に最も確率の高い幸せな転職方法である最終停止理論です。
これは恋愛や友達探しなどでも応用ができるんで試してみてください。
予算と支出の基本
次に大切なことは収支のバランスを取るという予算と支出の基本を学ぶことです。
この辺の章では簿記の知識である貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)がとても大切ということが書かれています。
簿記の用語は難しいので簡単に言うと貸借対照表は自分の資産全体で自分のものと借金はどれくらいの割合かという表です。
例えば分かりやすいように資産として持ち家だけを持っている人は3000万円の家という資産と3000万円という住宅ローンというバランスで表すことができます。
これが貸借対照表です。
つまり資産のうちの借金や純資産などを見るための表です
次に損益計算書(P/L)は収入に対していくらの出費があるのかという表です。
例えば20万円の収入がある人で家賃などの固定費が10万円で食費や遊興費などの変動費が5万円あったとすると収入20万円に対して10万円の固定費5万円の変動費5万円の貯蓄という表を作ることができます。
これが損益計算書です。
つまり収入と支出のを見るための表です。
この2つの財務諸表は基本的に個人でも家族でも会社でもみんなが持っている表なのです。
この本で何がいいたいのかというとこれらの表を頭になんとなく思い浮かべれるようにしておきましょうねということです。
クレジットカードなどの借金は資産を上回ってないか?や車を買うための資産は持っているのかなど思い浮かべることができると破産や借金で利子を多く払わなくてもいい健全な収支をつけることができるでしょう。
投資の基本
最後に投資の基礎についてです。
やはりアメリカの金融の基本が書かれいる教科書でも結局は投資をしましょうということが書かれています。
過去に様々な本を要約してきましたが必ず投資を進められています。
ということは投資をするというのが世界標準であるのだと思います。
投資を勧めていた本についてはこちらの記事を読んでみてください。
今回は今までの投資手法とほとんど変わらないインデックス商品にドルコスト平均法で投資をしましょうという話なので割愛します。
詳しくは『【投資】歴10年の投資家がおすすめする初心者が失敗しない資産運用の極意とは』を御覧ください。
お金の価値
本書で言われているのがお金は今と将来では価値が変わるということです。
ファイナンスの世界では今の1万円と10年後の1万円では現在のほうが価値が高いと言われています。
どういうこと?と思うかもしれませんが例えば昔の価格で10万円今の価格に治すと3000万円というようなテロップをテレビで見たことがあるかもしれません。
これは昔と今の物価の違いでペットボトルの商品が昔は150円だったのに160円出さないと買えなくなってしまうという現象が積み重なって10万円が3000万円になるということなのです。
つまりお金はそのまま置いていたら価値が少なくなってしまうということです。
これはインフレリスクといいます。
詳しくは『【お得な思考術】4種類の口座とは?銀行、証券、信頼、自己投資口座の極意』を御覧ください
詐欺
お金の価値は目減りするというお話をしましたが次に気をつけないと行けないのが詐欺です。
詐欺というとお金を持っていないし大丈夫だと思う方も多いですが実は犯罪じゃなくても詐欺は横行しています。
まず我々は日頃から生活をするために買い物は欠かすことができません。
お金を使うということはその金額よりもサービスや商品により多くの価値があるからです。
例えば喉が渇けば水をお金で買うし、お腹が空けば食材を買う。
これが根本的なお金の使い方です。
そこからお金を時間と交換して時短家電を買ったり遠くに行きたいから電車、自動車、新幹線、飛行機など用途や予算に合わせて選択をしています。
しかし、商品によっては期待した結果が得られないのに価値があるように嘘をついたり、誇張したりして商品やサービスを売る人がいます。
ここには合法、非合法が入り乱れているので必ずお金を使う時はその金額に見合った商品か、サービスであるかを改めて確認する癖をつけましょう。
特にピラミットスキームと呼ばれるネズミ講や美味しい投資話には裏があるので相手にしないようにしましょう。
また新しい技術を使った投資もそのモノが理解できないのであればやめておいたほうが賢明です。
まとめ
アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書という本の要約しました。
本書は金融大国アメリカの高校生が学校でどんな金融教育を受けているのかが書かれた本です。
お金についてはもちろん人生設計や投資、社会福祉や法律、老後のことなどかなり幅広いお金に関する基礎が書かれています。
お金は欲しいものや必要なものを手に入れる手段であるという考え方や転職時の注意点として職業と業界のどちらかを変えることが大切です。
自分自身のB/SとP/Lを頭に入れておきましょう。
投資をし、詐欺には気をつけましょう。
-参考図書-
以上